経理業務の標準化の進め方とポイント
今回は、経理業務の標準化の進め方と、その推進に役立つソリューションをご紹介します。経理部門における業務効率やリスク管理に課題をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。
経理業務の標準化が喫緊の課題に
労働人口の減少などを背景に生産性向上や業務効率化が喫緊の課題となり、また適切な経営管理を行うことに社会的要請も高まる昨今。
企業がこうした課題に対応するために、業務の手順やルールを整備し、いつでも・誰でも同じように作業し成果を挙げられるようにすること(=業務標準化)の重要性が高まっています。
特に、業務に専門的な知識やスキルが求められる経理部門では、業務の属人化やブラックボックス化が起こりやすいと言えます。業務プロセスの見直しやトラブル時の対応が行いやすく、ミスや不正のリスクも少ないオープンな経理業務を実現するために、標準化によって業務環境を整えることが重要です。
経理業務の標準化の進め方とポイント
経理業務の標準化は、次のような段階を踏んで進めるのがおすすめです。
1. 既存の業務プロセスを洗い出す
2. 標準化の優先順位を設定する
3. 業務の課題を具体化する
4. 課題に対するソリューションを検討する
5. 新たな業務プロセスを可視化・共有する
1. 既存の業務プロセスを洗い出す
まずは業務の課題(担当者に負荷のかかっているところ・質にばらつきのあるところ・効率の悪いところはどこか)を把握するために、既存の業務プロセスにおける各業務内容やその発生時期・頻度、工数、必要とされる知識やスキルなどを洗い出します。
2. 標準化の優先順位を設定する
洗い出した各業務を「特に課題やリスクの大きいもの」「標準化が進めやすく効果を実感しやすいもの」などの観点から分類し、標準化の優先順位を設定します。
標準化を進めやすい業務の一例としては、利益を生み出す“コア業務”をサポートする位置付けにある定型的な業務(ノンコア業務)、例えばデータの入力や照合、仕訳などが挙げられます。
3. 業務の課題を具体化する
標準化に取り組む業務について、業務改善の4原則(ECRS)などのフレームワークを参考にしながら課題を具体化します。
【業務改善の4原則】
● E(Eliminate):必要のない業務を取り除く
● C(Combine):類似する業務を一つにまとめる、もしくは業務を分割する
● R(Rearrange):業務の進め方や担当者などを組み直す
● S(Simplify):作業をより単純なものにする
4. 課題に対するソリューションを検討する
3で具体化した課題を解決する手段を検討します。「不要な作業を廃止し、フローを変更する」「システムを活用して業務を自動化/ペーパーレス化する」「経理代行サービスなどを活用して業務をアウトソースする」など多様な手段が考えられます。
5. 新たな業務プロセスを可視化・共有する
手順や担当者の見直し、サービスやシステムの活用などを行って整備した新たな業務プロセスを実際の運用に落とし込むために、業務の目的や位置付け、手順などを可視化して担当者に共有します。
経理業務の標準化を後押しするソリューション
経理業務の標準化を推進するのに役立つソリューションを4つご紹介します。
経費・請求書・出張管理クラウドシステム『SAP Concur』
『SAP Concur』は、経理業務をクラウド上で一元管理できる経費・請求書・出張管理クラウドシステムです。申請や支払依頼、社内規定/監査ルールにもとづくチェック、承認・差戻しなど一連のプロセスを自動化することで、ミスや不正を防ぎ、また担当者の負担や業務の質のばらつきを減らすことにも役立ちます。
【SAP Concurについて、詳しくはこちら】
ERP/会計システム
基幹業務にまつわる情報やシステムの一元化を実現する「ERP(Enterprise Resource Planning:基幹システム)」や経理・会計領域に特化した「会計システム」を活用することで、データの入力や計算、管理をより効率的に行うことが可能に。担当者による手作業を減らして業務プロセスをよりシンプルにすることに役立ちます。
経理・決算業務変革プラットフォーム『BlackLine』
『BlackLine』は、タスク管理や仕訳入力、勘定照合・マッチング、差異分析といったERPや会計システムだけではカバーできない周辺業務をサポートする、業務変革プラットフォームです。
各業務のテンプレートではタスクの内容や手順、目的などが定義され、またマニュアルや注意事項、担当者間のやりとりなどもすぐに参照できるため、“いつでも・誰でも同じように作業し成果を挙げられる” 環境を実現できます。
また各タスクの進捗を可視化・分析できる機能も充実しており、業務をブラックボックス化させない適切なマネジメントやフォローアップも後押しします。
【BlackLineについて、詳しくはこちら】
『BlackLine』を活用した経理・財務業務BPOサービス
『SAP Concur』は、経理業務をクラウド上で一元管理できる経費・請求書・出張管理クラウドシステムです。申請や支払依頼、社内規定/監査ルールにもとづくチェック、承認・差戻しなど一連のプロセスを自動化することで、ミスや不正を防ぎ、また担当者の負担や業務の質のばらつきを減らすことにも役立ちます。
【お問い合わせはこちら】
まとめ
「業務プロセスの見直しが行われず、非効率的な作業が根付いてしまっている」「業務の実態が見えず、トラブル時の対応がしづらい」「ミスや不正のリスクに対する懸念がある」など、業務の属人化やブラックボックス化に課題をお持ちのお客様は、NTTデータ・スマートソーシングにご相談ください。
経費・請求書・出張管理クラウドシステム『SAP Concur』や業務変革プラットフォーム『BlackLine』の導入、『BlackLine』を活用した経理・財務業務BPOサービスなど、お客様の業務や課題に合ったサポートをご提案いたします。
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